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はやぶさの「はじめてのおつかい」 [独り言]

7年前、小さな「はやぶさ」は、おつかいを頼まれて、
地球から旅立ちました。
ちょっぴり遠いところにある、小さな星まで一人で行って、
ちょっぴり「土」を取って、帰ってくるのです。

「はやぶさ」は、小さな星をめざして、とことこと、宇宙を
飛んでいきました。
始めは元気に飛んでいたけれど、小さな「はやぶさ」には、
小さな星までは、やっぱり遠くて、時々、ちょっと疲れたり
したけれど、それでも「はやぶさ」は、小さな星をめざして、
がんばりました。

「はやぶさ」が、小さな星についた時、地球を飛び立って
から、2年がたっていました。
小さな星は、「はやぶさ」に、おつかいを頼んだ人たちが
話して聞かせてくれた様子とは、ちょっと違っていて、
「はやぶさ」は、ちょっと困ってしまったけど、それでも、
頼まれた、「土」を持って帰らなくちゃ、と、「はやぶさ」は、
がんばりました。

なにしろ「はじめてのおつかい」です。 はじめて来た
小さな星から「土」を取るのはむずかしくて、「はやぶさ」は、
何度もころびました。

むずかしいな、でも、がんばる。

「はやぶさ」は、がんばって、頼まれた通り、小さな星の
「土」を、ちょっぴり取りました。
さぁ、これを持って、帰ろう! 地球で待っている人たちが
いるんだから!

だけど、小さな「はやぶさ」には、小さな星に来るまででも、
大変だったのです。
地球を旅立った時には、ぴかぴかだった、からだは、もう、
傷だらけです。
それでも、「はやぶさ」は、地球に帰ろうと、宇宙を飛んで
いきました。

もう、疲れて、力一杯、飛ぶ事が出来ません。
時には、迷子になって、地球で、「はやぶさ」を心配して
いる人たちを、もっと心配させたりもしてしまいました。
それでも「はやぶさ」は、あきらめずに、一人で飛んでいき
ました。

もう、だめかもしれない。
「はやぶさ」は、時々、思います。 小さな星まで行った時に
かかった時間は、もう、とっくに過ぎています。
でも、がんばろう。
「はやぶさ」は、今の自分に出来る、精一杯で、地球をめざして
飛んでいきます。

5年かけて、小さな「はやぶさ」は、小さな星で取ってきた
「土」を持って、地球が見えるところまで戻ってきました。
あとは、取ってきた「土」を、「はやぶさ」に、おつかいを
頼んだ人たちに渡せば、「はやぶさ」のおつかいは、終わり
です。

行ってきたよ!
「はやぶさ」は、今はもう、近くに見えている地球をめざして、
最後の元気を出します。
「土」を取ってきたよ!
それを「はやぶさ」を待っている人たちに渡すために、がんばって
一人で、宇宙を飛んで帰ってきたのです。

もうすぐ、もうすぐ、つくよ!

がんばれ、と、声が聞こえます。
はやぶさ、がんばれ!
地球から、「はやぶさ」を応援する声が聞こえてきます。

あと少しだよ!

小さな「はやぶさ」は、一生懸命、がんばっています。
2010年6月13日にむかって。
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