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仙台だけが宮城県じゃない [独り言]

2011年4月29日、サッカーJリーグ、ベガルタ仙台が、
東日本大震災後、初めて、ホームのユアテックスタジアムに
帰ってきた。

対戦相手は、日本が誇るサポーター(と自分は思っている)を
有する、浦和レッドダイヤモンズ。

復旧した東北新幹線、仙台市の地下鉄、赤はあふれて、ユアスタの
一角を赤で染め、ホーム仙台のサポーターやファンを圧倒する、
いつもの声量で、コールし、歌って、跳ねて、ブーイングして。

対するベガルタゴールドのサポやファンも、負けずとそうする
けれども、数では少ないはずのレッズサポは、いつも通り、
その力を見せつけた。

アウェーに浦和レッズをむかえるクラブの、いつもの光景。

浦和レッズが、仙台と、ユアスタで試合をしたのは、実に11年ぶり
だという。
カテゴリーが違う時期もあったし、いつでもどこにでも、大挙して
あらわれるレッズサポをむかえる為に、仙台は、収容人数の多い、
宮城スタジアムで、試合を開催していた。

今、宮城スタジアムは、スポーツ興行をする状況にはない。

それゆえに、仙台の聖地、ユアスタでの、震災後初めてのリーグ戦、
対浦和戦が、実現した、そのめぐりあわせ。

その日、JR仙台駅には、仙台にプロスポーツが戻ってきた事を
喜び、それを復興につなげる決意を示す、シリーズ物のポスターが
はられた。

仙台は立ち上がった。
そして前に進み出そうとしている。

その日の仙台を報じるテレビのニュースを見た人々は、そう、思った
だろう。
けれども、今なお、ライフラインが復旧していない多くの地域では、
そのニュースを見る事は、かなわない。
そしてその事を、テレビのニュースが報じる事はない。

テレビにおける報道のありかたを批判したい訳ではない。
けれども、テレビに映されないものは、“存在しないもの”に
なる一面は、確かにあると思う。

長引く避難生活で、今なお、復旧どころか、食料物資支援もろくに
受けられず、途方にくれている人たちがいる。

ユアスタに戻ってきた、“いつも”のリーグ戦。
ユアスタにレッズサポ、は、ちょっといつもと違っていたけれど、
熱いサポを持つクラブ同士の、普通の、1戦。

“終わった”訳ではない。
長い道のりが、これから、始まる。

でも、始める事すら、未だ、かなわない人たちが、数多くいる事を、
どうか知っていて下さい。
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