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いつも心に太陽を [独り言]

(敬称略/中に人はいません)

承前:記事「ジュースでもいいじゃない」

「ジャックと豆の木」といえば、豆の木、という、ファンタジーな
設定の割には、毒があるストーリー、東日本大震災復興支援チャリティ
ミュージカルとして開催されている「カゴメ劇場2012」に
行くんだけど、演目に「ジャックとまめのき」ってあるんだけど、
子供に見せて大丈夫?、と、ご心配の親御さん、大丈夫です。
おっと、そうきたかー、という、ストーリーになっています。

でも、だから、もしかしたら、お子さんがご存じの「ジャックと
豆の木」とは、ちょーっと、違うかもしれません。
パンフレットの「ジャックとまめのき」の紹介欄には、ちゃんと
魔法のフレーズが入っています。

“様々なバージョンがあります”

主人公のジャックは、家族同然に、かわいがって、面倒を見ている、
雌牛のリリーの乳を売って、お母さんとの生活の、日々の糧を得て
います。
仲良しの、アナウサギのトムもいて、元気に働いて、毎日をすごして
いました。
ところが、ある日、突然、その生活が、失われてしまい…

というところから、ジャックの冒険が始まります。

いきなり失われた“日常”、厳しい現実、葛藤、生きる為とは
いえ、それを選択する事はつらい。
それでも、世界の真ん中で、一人、前を見て立つジャック、自らに、
周囲に、そしてたぶん、さらにその先に、向けられたエール。
そして、ジャックが、テーマ曲を歌い始める。

こうして、書いてみると、スタンダードな展開ではあるのですが、
2011年のあの時を経た、2012年の夏、という、“今”と重なって、
胸にせまってきて、ジャックが歌い始めたら、もう、だめでした。
泣けた。
いや、まだ、物語的には、プロローグなんですがね。

最後は、舞台上のみんなで、歌い上げて、そして暗転、という、
いかにもミュージカルらしい、そして、普通のミュージカルなら、
ここは、絶対、拍手だろ!、というシーン、しかし、これは
ファミリーミュージカル、途中での拍手って、お子さんには、
意味不明で、混乱させてしまうかも、と、空気を読んだ事にして、
結局、拍手出来なかった、自分…
あああ、情けない、残念すぎる。

本当に、すばらしゅうございました。
あらためて、心からの拍手を。

そこから、物語が始まって、これからご覧になるかたもいらっ
しゃる事と思いますので、大筋は内緒にしておきますが、事態の
元凶である大男の登場シーンは、迫力です。

ジャックが、その大男に見つからないよう、隠れる前に、
会場のお友だちに、(自分は)いないと言って、と、お願い
するのですが、わかったー!!、と真剣に答えていたお子さんが、
重ねて問いかけてくる大男の迫力に、ほんとは、いる…、と、
最後には小声で白状してしまう程。

そこまででも、充分、怖ろしいのに、舞台から降りてこようと
して、いや、いいから!、まじ、降りて来なくていいから!
ほんと、そんな、サービス演出、いらないからー!!
なまはげ乱入の場に居合わせてしまったくらい(なまはげに
乱入された事はないが)、阿鼻叫喚の騒ぎになるから!

あまりの怖ろしさに、トムなどは、卒倒寸前、見事に仏倒れを
見せてくれましたが、横方向にだから、仏倒れとは言わないの
かもしれませんが、大丈夫かウサギ、勇気あるぞウサギ、いくら、
毛皮があるとはいえ、気をつけてくれウサギ。

ウサギも牛も、そのほかの登場人物も、もちろんジャックも、
セリフのないところでも細かいお芝居があって、うわー、一回じゃ、
全部、見つくせない、せめて、もう、一公演、観たい、と、思った
事です。

それにしても、大男が、野菜も食わなきゃいかん、みたいな事を
言いつつも、かぶりついていた、お肉は、美味しそうでした。
食育劇の野菜たちといい、劇中に出てくる食べ物って、どうして、
あんなに美味しそうなんでしょうか。

大男の登場シーンは、特に年少のお子さんがたには、まじ、怖いかと
思いますが、最後まで観たら、ああ、面白かった!、となるはず、
大人だって、きっと、そう。
幕が降りて、明るくなった客席で、帰り支度をしながら、テーマ曲を
口ずさんでいらっしゃった親御さんが、印象的でした。

うん、いいもの、見せていただきました。
自分も、いろいろ、がんばってみよう。

今年で40周年をむかえた「カゴメ劇場」、興味をお持ちになられ
ましたら、商業公演ではないので、この夏は、難しいと思いますが、
カゴメのWebサイトもございますので、“カゴメ劇場”で検索!
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