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オリジナルミュージカル「青い鳥」を観に行った [独り言]

※原作内容も含めネタバレ注意

メーテルリンク原作「青い鳥」。
チルチル、ミチル、という人名は、大抵のかたが、聞いた事があるのではないでしょうか。
会社名のほうじゃなく。

チルチル、ミチルの兄妹が、理由は忘れましたが、それを手に入れると幸せになれるという、青い鳥を探しに行く、という童話。

原作読んだんですよ原作。
勿論日本語訳版ですが。
子供の時に読んだ(つもりでいた)本の記憶のあてにならない事ったら。

メルヘンでも物語でもなかった。
続編があるとは知らなかった。
しかし続編があっても不思議じゃない内容だった。

一つの話としては、なんじゃこりゃ?、な読後感、(鳥を)あげない→旅をする→ただであげる、で、終わっていたら、子供の成長物語的な、腑に落ちる感があったのかもしれませんが。
それとも、9歳ぐらいの子供が(といっても100年以上前の9歳は今のそれとは違うと思いますが)、他力本願を覚えた!、という、綺麗事抜きの成長物語?
ハッピーエンドとみせかけて、どんでん返し、そこからさらに、ひとくさりあるつもりでいたら、この続きは7年後、というオチ?
…まあ、個人の感想は、おいといて。

理想としては、おぼろげな記憶のまま、劇を観に行って、原作を読んでから、もう一度観に行く。
きっとこれが正解。
劇を観る前に原作を読んでしまった、あの時の自分をとめたい。
が、現実問題、何度も遠くの劇場まで行くのは無理だし、省略されていた場面もあったから、読んでいってよかったのか?

オリジナルミュージカル、と銘うたれた通り、ミュージカルなので、劇中、歌がところどころに入りますが、歌詞も聞き取りやすく、役者さんがたの歌声、文句なく素敵でした。
それに、鍛えた身体のもつ表現力といったら!
立っているだけ、座っているだけで、役者さん個人じゃない、ヒトですらなくなる場合もある、あの感じ。
そういえば、バレエ的な振り付けがありましたが、身体の重さを感じさせないバレエ特有の動き(上手くいえませんが)、本職のバレリーナさんが特出しているのかと思いました。(しかし靴はトウシューズではなかったからご出演のどなたかでしょう)

びっくりしたのは、ストーリーが、原作をふまえていた事。
原作の記述の具現化は、なるほど、こうきたか、という感じで、衣装や映像効果、役者さんがたの表現を堪能しました。
原作でいうところの「夜の宮殿」と「森の中」のシーンが、特に、自分のお気に入り。

役名がわからないので、原作での名前も引用しますが、ナイフとフォークだったか、スプーンとフォークだったか、その精たち(原作には出てこない)の一人が、某蒼き鋼のアルペジオの刑部博士みたいだった(見た目の雰囲気が)、とか、やたら長身の役者さん演じる「時」が、迫力満点、原作のまんまの容赦ない頑固じいさんだった(老人ではなかったですが)、とか、いろいろ、自分のツボポイントがありましたが。

やはり見どころは、チルチルとミチルの飼い犬と飼い猫、特に「猫」でしょう。
この「猫」、原作でも、何者?、と、読みながら、?が頭の中をとびかっていたのですが、してやったりの悪い笑いとか、前方にいない時の演技に注目です。
動きも猫感満載。

「猫」を見ていたら、なにげに「犬」も、「猫」とやりあったり、ちらちら、あれこれしていて、こちらも本筋から離れた時の演技が見逃せません。
「猫」も見たい、「犬」も見たい、話も追いたい、と、くれば、これはもう、複数回、観に行くしかありませんね。
行けなかったのが無念ですが。

という風に、舞台は面白かったのですが、いかんせん、ストーリーが原作をふまえていて、自分は、その原作が、なんじゃこりゃ?だったので、幕が降りた時は、なんとなく消化不良な感じでした。
もし、もう一度、観に行かなくてはならなくなっていたら、喜んで行っていましたが。

残念だったのは、空腹の兄妹に「パン」が我が身を切り与えるところ、劇で、どうやるのか楽しみにしていたのですが、チルチル、ミチルに渡されたのは見えないパンでした…

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