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宝塚歌劇 雪組公演「ソルフェリーノの夜明け -アンリー・デュナンの生涯-」を観劇に行った [独り言]

赤十字、という団体の存在は、ある程度の年齢の人ならば、大抵、
知っていると思いますが、まぁ、自分は、赤十字と、「国境なき
医師団」との関係、が、そもそも、関係があるのかすらもよくわから
ないのですが、この前、“赤十字思想誕生150周年宝塚ミュージカル・
ロマン「ソルフェリーノの夜明け」-アンリー・デュナンの生涯-”を
観に行ってみました。

オープニングは、いきなり、全員?での、白っぽい衣装での、
宝塚歌劇らしい、パレード。
これで幕が降ります、と言われても不思議じゃないような雰囲気の
それ。

何事かと思いましたが、お芝居が始まって納得、いわゆる宝塚
らしい、綺羅綺羅しい、衣装だったりは、全く出てきません。
せいぜい軍服か、村娘?さん達ぐらいです。

青いドレスに白いエプロンの看護婦さん(あえて看護婦という
表記を使わせていただきますが)も、白衣を羽織ったドクターも、
シスターも、怪我人はもちろん、みんな、血の染み跡の残る、
衣装です。
でも、お芝居を観たら、別に、冒頭の宝塚らしさは、なくても
よかったかなぁ、と。
ショーもついていたし。
あ、でも、ショーのあと、フィナーレで、皆が手にしていたのは、
電飾の小道具でなくて、羽扇?だったのは、初めて見たよーな?

お話は、どうやら、イタリア(+フランス)と、オーストリアが
戦っていて、その地(ソルフェリーノ)では、イタリア優勢らしい
です。
パンフレットを買わないたちなので、記憶だけで書いていますが。
この前に、「ハプスブルクの宝剣」という、オーストリア最盛期の
お芝居を観たので、歴史の流れを感じました。
感じただけで、詳細は調べていませんが。

死傷者累々の戦場を通りかかった、若者(アンリー・デュナン)が、
まだ息のある者でも、まともに治療を受けられない(手が足りない
ので自国の兵士の治療で手一杯とかで)、その様にショックを受けて、
自分に何か出来ないか、と思うところから始まります。

そりゃあ、今と違って、戦場の映像を、現地にいずして見る事なんか
出来ない時代、戦争が起こっているといううわさぐらいは、聞いて
いたかもしれないけど、実際の現場を見て衝撃を受ける、という
事は、わからないでもないです。
しかし、戦場に、通りすがり(しかも旅行中とか)の若造が現れて、
「怪我人に敵も味方もない、同じ人間だ」みたいな事を言ったって、
正直、説得力ゼロですよ。

なんですが、劇中、本当に突っ込みどころは満載なんですが、これが
感動したんですな。
命をつなぐ者であろうとするドクター、看護婦さん、シスター、オー
ストリアを憎む(のには理由がある)看護婦さん、のんだくれ(なの
には理由がある)のドクター、イタリア兵、捕虜扱いのオーストリア兵、
それぞれの立場から、すっごい、お約束的なエピソードが積み重なるん
ですが、なんというか、感動の王道というか。

主人公であるアンリー・デュナンは、まぁ、ぶっちゃけ、狂言回し的
存在でした。
ラストは、もっと良い治療環境のある地へと、重傷者を運ぶ荷車が、
お芝居のキモである、赤十字をしるした旗を持って、戦場を進むん
ですが、宝塚のお芝居の主人公なので、見せ場はあって、その一群を
撃つなら、自分を撃て!と、砦と一群の間に立ちはだかる!

いや、そこは、あんた、そないな事したら、普通に撃たれるやろ、と。
まったくもって、すまんこってすが、笑ってしまいました。
泣いてたんですけどね。
それでもラストシーンは、滂沱の涙でした。

負傷者を身を挺して守ろうとしていた、付き添う看護婦さん(オー
ストリアを憎んでいた人)が、戦場を通る事を許されて、緊張の糸が
きれて、へたりこむのが、印象的でした。
あと、のんだくれのドクター。

そういえば、今にして思えば、舞台が回ったりとかの演出も、なかった
ような気がする。
空気が震えるような、圧倒的な歌声があった訳でもなく。
でも、飽きずに観られました。

とまれ、生涯とうたうには、あまりにも、お芝居中のアンリー・デュナンの
存在が、そもそもが(自分的には)説得力ゼロで、ほんまは、どんな人
だったのか、調べてみよう、と思っていたんですが、帰りがけに、ロビーに、
後援の日本赤十字社のえらい人のメッセージと、アンリー・デュナンの
簡単な説明のパネルがあるのを見つけて、読んでびっくり、ここまで、
実在の人物とは関係ありません・フォクションです、っぽいとは。

まぁ、あらゆる事を、横においといて、面白いお芝居だったので、
赤十字に、いくばくかでも興味がおありでしたら、宝塚歌劇という事を
気にせず、ご覧になる事をおすすめしたいところですが、チケットは
売り切れているようで、残念です。
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