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失われていない時を求めていないけれど [独り言]

サッカーの映像、JリーグのCMかな、開幕したし。

と思ったら、浦和のCM?、浦和は宣伝せんでもサッカー界では知名度高いやろ、めずらしい。

と思ったら、“We are REDS!”の文字で締められたその最後に「三菱重工」。

なぜ!?、か、かっこいい!!

三菱自動車さんが別の自動車会社の傘下に入って、Jリーグ的に問題があったので、三菱重工業さんが筆頭株主になったそう、今シーズンの浦和応援動画だそうです。

2017年3月6日現在
http://mhi-reds.mhi.co.jp/

ロケットも打ち上げるし浦和もサポートするって、なにその神会社、入りてえぇ!

しかし、“We are REDS!”の文字を見たら、脳内で、埼スタをゆるがす“We are REDS!”コールが始まって、続いては赤き血のイレブン2、あ、ブーイング。

一日中、浦和の応援が脳内でよみがえってしまうという、呪いのようなフレーズ、それが“We are REDS!”。


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ミュージカル「ビッグ・フィッシュ」を観劇に行った [独り言]

川平慈英氏。
独特な話しぶりの、サッカー番組の愛すべきキャスターさん。

と思っていました。
この舞台を観るまでは。

いやー、本格的な役者さんだったんですね!
CMに出ていらっしゃるのは知っていましたが。

この作品は映画化され、のちにブロードウェイミュージカルになった、その日本上演版です。
ミュージカルなので、もちろん歌があり、そしてダンスにお芝居、それを川平慈英氏がやられている!

舞台は一人の青年の回想から始まります。
身重の妻がいて、自分が父となる事を考え、自分の父の事を考えます。荒唐無稽な経験の、もしやホラ話ばかりしていた父親、それを演じるのが川平慈英氏です。

青年とその妻、父親(エドワード)と母親(サンドラ)の今と、父親の経験談とが舞台で繰り広げられるのですが、エドワードとサンドラは、今の年齢を仮に50代だとすると、次のシーンでは出会った10代の頃になって演じられていて、役者さんてすごい!

エドワードとサンドラは、歌い上げるナンバーが多くて、だからこそ自分が知らなかった川平慈英氏の一面にびっくりでした。
「ウエストサイドストーリー」の“Tonight”みたいなタイプのデュエットとか。

エドワードの経験談に登場するのは、魔女に人魚、巨人に人間大砲と、いやいやいや、と突っ込みたくなるシチュエーションばかり。
それらがどう表現されているかは、生オケつきの、素敵な舞台をご覧下さい。(2017年2月19日現在)

ある意味、筋書きは、見るかたによっていろいろ解釈が出来ると思うので、万人におすすめするのは難しいのですが、シーン毎の演出や振りが素晴らしいので、それはぜひご覧いただきたい。

時代がうつっていくと、役者さんがたの衣装も当時の流行な感じにかわって、しかし、もしかしたらシーン毎に早変わり状態だったのでしょうか。
シーンが、過去と今をいったりきたりしているし。

若き日の少女のサンドラが、サーカス団に入団オーディションを受けに行った時に、2人の親友と3人で歌い踊るナンバー“アラバマの子羊”は、かわいい系ナンバーワン。
年頃の少女たちらしくキャッキャッしているのすら歌声のようにハモっている。
サーカス団なので、ジャグリングしている団員や空中で輪くぐりしている団員がいたり、舞台のあちこちを見たいのに、子羊3人組から目がはなせません。

そこに同じく若き日のエドワードがあらわれて、サンドラとエドワードは出会うのですが、その時に2人で歌われるナンバーが“時が止まった”。
なにせ時が止まる訳ですから、サーカス団員はその間はストップモーション、サンドラ以外の子羊2人はスローモーションで踊り続けていて、なんともシュールな見た目なのですが、エドワードとサンドラの歌声が素晴らしく印象深いシーンでした。

ブロードウェイテイストなのは西部劇をふまえたシーン、振りがかっこいいったらない、それを踊る役者さんがたの動き、かっこいいったらない。(2回言った)

戦争に行っていた話のシーンはレビューっぽい、など、いろいろな振りが楽しめます。
人魚の身体能力すげー!、とか、巨人は歌いにくいのではないだろうか、とか、小ネタも見逃せません。

映像やライティングを使った演出も多々あるのですが、座席位置によっては見えづらいかもしれません。
はっきりしないけれど、なんで長崎くんちの蛇踊りを延々映しているんだろうと謎だったのですが、謎は後からふいに解けた、あれは長崎くんちじゃなかった、たぶん。
正解は舞台でお確かめ下さい。

舞台と客席の間、舞台にむかって左から3分の2ぐらいがオケピットになっていて、右側残りが前にはりだしている舞台になっていました。
まずは2階席で全体を観て、次は、お目当てのシーンや役者さんの良く見える位置に座るのがよろしいかと。

以前、『注釈付席はいいぞ 続・ミュージカル「スカーレット・ピンパーネル」を観劇に行った』というエントリを書きましたが、日生劇場のそこは、この公演ではライトをもろに眼にくらう事があるので、ご注意下さい。

ミュージカル「ビッグ・フィッシュ」
日生劇場 17/2/7(火)~17/2/28(火)
出演: 川平慈英/浦井健治/霧矢大夢/赤根那奈(夢咲ねね 改め)
藤井隆/JKim/深水元基/鈴木福(Wキャスト)/りょうた(Wキャスト)/鈴木蘭々/ROLLY
東山光明/大谷美智浩
加賀谷真聡/風間由次郎/中山昇/樋口祥久/遠藤瑠美子/加藤梨里香/小林風花/小林由佳/菅谷真理恵/真記子
脚本=ジョン・オーガスト
音楽・詞=アンドリュー・リッパ
演出=白井晃
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禁小学生以下男子 ミュージカル座公演「スペリング・ビー」を観劇に行った [独り言]

(ネタバレ注意)

“スペリング・ビー”と聞いて、ああ、あの大会、とすぐにわかるかたがどれくらいいらっしゃるのか、それとも日本の英語教育業界ではすでにポピュラーなのか。

“ポピュラー”、という出題であれば、“p、o、p、u、l、a、r”と、その綴りを答え、間違えた時点で敗退、という仕組みで、アメリカ合衆国の学校単位の代表が地方大会、全国大会へと進む、そのとある地方大会をテーマにしたブロードウェイ・ミュージカル「The 25th Annual Putnam County Spelling Bee」、2005年トニー賞ミュージカル脚本賞受賞作品との事、そのミュージカル座版が上演中の「スペリング・ビー」であります。

全米大会の出場資格は16才未満である事なので、大会が進行していく中で、子供たちの様々な背景が明らかになっていく、まあ、その子供たちを演じる役者さんは成人な訳ですが、この舞台の特色は、観客も舞台上の大会に参加出来る事でしょうか。

自分が行った回では、開演前に希望者をつのっていて、うち数名が舞台に上がっていらっしゃいました。
世の中には勇気のあるかたが少なくないものだ。

そしてその舞台上の希望者さんがたをフォローしつつ、舞台を進めていく役者さんがたの胆力に感服。

子供たち各々の生活環境や悩みが、話の展開や歌で語られていく、そして大会なので勝者と敗者がでてくる、昔、映画でみた「コーラスライン」をなんとなく思いだしました。
あれも元はブロードウェイ・ミュージカルでしたか。

かつて観た公演「ひめゆり」で、フラグを立てつつキャベツを取りに行った先生(菊地まさはる氏)がいい味を出していらっしゃいましたが、この公演の演出家でもいらっしゃるのに、自分にとっては、ずっと、“あのキャベツの先生の人”、印象って恐ろしいですな。

笑って泣けて、いろいろな意味で“愛”や“希望”を感じる舞台で、たぶん当日券も少しはあるんじゃないでしょうか、多くのかたに見ていただきたいのですが、ただし。
小学生含む低年齢の男子は、お連れにならないほうがいいと思います。
なぜかって?
それはご覧になればわかりますが、惨事が予感されますので、くれぐれもご注意あれ。

公演期間
 2016年12月07日(水) ~ 12月11日(日)
公演会場
 六行会ホール

キャスト
小林風花/かとう唯/和田一詩/澄人/折井理子/須藤香菜/橋本真一/照井裕隆/亜季緒/花瑛ちほ/樋口祥久/大谷伶人/寿ひずる/佐渡寧子/宮川 浩/奈良坂潤紀/菊地まさはる/柳瀬大輔

ウィリアム・フィン
【作曲・作詞】
レイチェル・シェインキン
【脚本】
芝田未希
【翻訳・訳詞】
菊地まさはる
【演出】
久田菜美
【音楽監督・編曲・演奏】
大塚庸介
【振付】
渡邉景子
【美術】
中埜愛子
【衣裳】
小川 修
【照明】
中村恵美子
【音響】
小谷 武
【舞台監督】
入吉玲羽
【合唱指導】
高橋 咲
【演出助手】
小宮山知敬
【宣伝美術】
吉田英美
【版権コーディネーター】
竹本敏彰
【プロデューサー】
ハマナカトオル
【エグゼクティブ・プロデューサー】
ミュージカル座
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注釈付席はいいぞ 続・ミュージカル「スカーレット・ピンパーネル」を観劇に行った [独り言]

(ネタバレ注意)

 “スカーレット・ピンパーネル”、すなわち“紅はこべ”。
 バロネス・オルツィー作の、フランス革命時代をイギリス側から描いた冒険小説です。

 そのタイトルでブロードウェイミュージカル化されたものが、日本人の役者さんがたで上演されるという事で、原作好きとしては見逃せず、観に行ったら面白かったので、お財布の事は考えてないようにして追加観劇に。

 というのも完売していた東京国際フォーラムでの公演チケットが、初日近くに、若干数、オンライン販売されていたのでした。
 それが、“一部舞台が見づらい場合がある”注釈付S席でも今回はオッケー、なぜなら一度見ているから。
 といっても普通のS席と同じ価格なのは腑に落ちないところはあります。

 2階席でしたが、劇場の座席の作りとして、U型とでもいうのか両端サイドが前に下に下がっていく感じでのびている、そののびている所なので、座席から見て舞台手前の袖付近は、そこでお芝居をされたら見えない。

 が、これが予想外にいい場所だったのでした。

 一番前の列だと、1階席の5〜6列目あたりでしょうか、しかも一番低いところは1階席の頭上、舞台よりもやや高めの位置、舞台を見上げる感じではなく舞台に近くて、舞台上の奥のほうも見える。
 これたぶん、役者さんを近くで見たいかたには、たまらんでしょうなあ。

 もちろん、袖付近のお芝居はみえない他に、スピーカーが近くて音がでかい、しかも片側だけ聞こえる、とか、舞台は正面から見る事を想定していると思うので、役者さんの後ろ姿多め、とか、デメリットもあります。

 自分の場合は歌を聞く事がメインだったので、舞台に近かったおまけもついた気分で、とてもよかった。
 小芝居の、マイクが拾わない生声も時々聞こえたし。

 ただ、あくまでもこの公演での座席割り振りの話ですので、ご注意下さい。
 それに、普通のS席じゃないのに値段同じかよ、というマイナスイメージがあったので、それにしてはよかった、と気持ちがだまされているのかもしれません。

 お芝居のほうは、何が大きく変わった訳でもないのに、前に観た時よりなんとなく全体的にしっくりくる感じ、パーツを並べてみました、というのが、つなぎ目がなめらかになったというか。

 歌声はやはり素晴らしく、特に一幕の最後と二幕の最初の為だけにでも何回でも観たいぐらい。
 これから行ける機会があって見ようかどうか迷っていらっしゃるかたは、ぜひ。
 

公演期間
 2016/10/19(水) ~ 2016/11/29(火)
会場
 TBS赤坂ACTシアター (東京都)
 梅田芸術劇場メインホール (大阪府)
 東京国際フォーラム ホールC (東京都)

[原案・原作]バロネス・オルツィ
[劇作・脚本・作詞]ナン・ナイトン
[作曲]フランク・ワイルドホーン
[翻訳・潤色]木内宏昌(訳詞)
[潤色・演出]ガブリエル・バリー
[出演]石丸幹二 / 安蘭けい / 石井一孝 / 佐藤隆紀 / 平方元基 / 矢崎広 / 上口耕平 / 相葉裕樹 / 植原卓也 / 太田基裕 / 駒木根隆介 / 廣瀬智紀 / 則松亜海 / 他
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ミュージカル「スカーレット・ピンパーネル」を観劇に行った [独り言]

(ネタバレ注意)

 “スカーレット・ピンパーネル”、すなわち“紅はこべ”。
 バロネス・オルツィー作の、フランス革命時代をイギリス側から描いた冒険小説です。

 そのタイトルでブロードウェイミュージカル化されたものが、日本人の役者さんがたで上演されるという事で、原作好きとしては見逃せない、観に行ってきました。

 「スカーレット・ピンパーネル」のタイトルで過去に2回、宝塚歌劇団で上演されていますが、それは宝塚歌劇で上演する用にアレンジされたと聞いていました。
 当時、観に行って、原作とはストーリーは違うけれど、歌や衣装、舞台装置も素敵で、華やかで面白くて、堪能した記憶があります。

 宝塚歌劇団での初演で、劇中の主人公パーシーを演じられたかたが、その後、退団されて、今回、劇中の女主人公マルグリットを演じられるのも興味深いところです。

 自分は本場のブロードウェイ版を知らないので、どうしても原作と宝塚歌劇版(以下宝塚版)をベースに語る事になりますが、パーシーは王室とも親しいイギリス貴族、その妻になったばかりのマルグリットはフランスの女優、パーシーと出会う前にフランス革命政府委員のショーヴランと親しい仲であった、その3名を軸に物語はすすんでいきます。

 歌声が、まず、素晴らしゅうございました。
 今版用の新曲は別、歌詞は宝塚版とは違うものもあるとはいえ、そうとわかる聞き取りやすさ、主役級のかたが耳馴染みの曲を歌い上げられるのに、鳥肌が立つ事もしばしば。
 初日から間もない時期に観たので、デュエットは探り探りな雰囲気がありましたが、公演が進むにつれ、よりよくなっていくのはきっと間違いなし。

 舞台装置やアンサンブルは、さすがに宝塚版と比べるとシンプル、そもそもアンサンブルの人数が違いますしね。
 そういえば、舞台が回らないので、舞台上の役者さんがたが、舞台装置をぐるんぐるん動かしていましたが、あれは安全面的にどうなんだろう。
 第一、装置を動かして止めて、それから演技と歌って、忙しすぎる。
 動いている装置の間をぬって他の役者さんがたが演じていられるのは、安全的な意味でちょっとはらはらしました。

 フランスから大使としてイギリスに渡ってきたショーヴラン、彼に弟を人質にとられスカーレット・ピンパーネルの正体を探ろうとするマルグリットらが一堂に介する舞踏会のシーンがあるのですが、時代感のある楽器の音や、相手を変えながら皆で踊るダンスなど、雰囲気があります。
 が、その間に繰り広げられるやりとりは、目が幾つあっても足りない、どこもかしこも見逃せないシーンです。

 歌「炎の中へ」からのピンパーネル団の早着がえは見どころの一つですが、一瞬たりとも舞台から目を離してはいけない、とだけ。
 二幕の幕開けから舞踏会の場面になるところあたりも目を離してはいけない役者さんがいらっしゃいました。

 後半、マルグリットがフィジカル的に強いマルグリットでちょっとびっくりな展開。
 でもまあ、状況は違うとはいえ原作のマルグリットも、同じくドレスのままフィジカル的に強いマルグリットですし。

 ショーヴランに、フランスを捨てイギリスに渡った裏切り者的な意味で、覚えているならフランス語で歌ってみろ的に侮辱され、歌い始めるマルグリットは、歌い方もかっこよかった。
 これだけ強いお姉さんがいたら、弟がややへなちょこなのもむべなるかな。
 愛すべきキャラクターではありますが。

 宝塚版と比べる事に意味はありませんが、ピンパーネル団が世間の目を誤魔化す為に着飾る事に血道をあげてみせる場面、ピンパーネル団のそれぞれのキャラクターを出しつつ歌う楽しいシーンなのですが、そこだけはなんというか…
 例えば小学生男子の集団が、自分たちだけが面白い彼らルールでワーワー、なんか騒いでいる、楽しそうなんだけど、それがずっと続いているとウザくなる感じというか…

 某かげきしょうじょの台詞に“ロマンチックな物はよりロマンチックに”とありましたが、宝塚歌劇団は生の人間くささをあえてなのか諸般の事情によるのかわかりませんが出さない事がある、そのシーンにおいては、自分はスマートに楽しい感じが前面に出ていた宝塚版が好みでした。
 ステッキアクションもなかったし。

 先日観た「ロザリー」にも手を過剰にひらひらさせてお辞儀、がありましたが、あれはミュージカル界共通の何かの揶揄の仕草なんでしょうか、これは一例ですが、笑いが起きているけど笑いどころがわからなかったりしましたが、シリアスなテーマではあれど、コメディーです。

 大人数で一斉に踊るシーンがあるタイプのミュージカルではないですが、歌は役者さんも曲も素晴らしく、終幕後は、あー面白かった!と楽しい気分になれます。
 そういう舞台がお好きなかたにはおすすめです。

 面白かったので久々に自分の中に「紅はこべ」ブームがきて、評価は今ひとつのようですが原作続編が日本語で読めないのがあらためて残念です。


公演期間
 2016/10/19(水) ~ 2016/11/29(火)
会場
 TBS赤坂ACTシアター (東京都)
 梅田芸術劇場メインホール (大阪府)
 東京国際フォーラム ホールC (東京都)

[原案・原作]バロネス・オルツィ
[劇作・脚本・作詞]ナン・ナイトン
[作曲]フランク・ワイルドホーン
[翻訳・潤色]木内宏昌(訳詞)
[潤色・演出]ガブリエル・バリー
[出演]石丸幹二 / 安蘭けい / 石井一孝 / 佐藤隆紀 / 平方元基 / 矢崎広 / 上口耕平 / 相葉裕樹 / 植原卓也 / 太田基裕 / 駒木根隆介 / 廣瀬智紀 / 則松亜海 / 他
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ミュージカル座公演「ロザリー」を観劇に行った [独り言]

(ネタバレです)

フランス革命時代を描いたフィクションといえば池田理代子氏作の
マンガ「ベルサイユのばら」、ミュージカルといえば宝塚歌劇団
「ベルサイユのばら」をまず思い浮かべる、そんなかたにとって、
“ロザリー”といえば、母の仇を打とうとしてオスカルと縁が出来る、
“わたしの春風”のあの娘さんなのではないでしょうか。

恐ろしい事に史学的な意味でフランス革命時代を学んだ訳でも
ないのに、「ベルサイユのばら」が史実を取り入れたマンガな
だけに、エピソードも地名も登場人物も自然に覚えている。
さらにその時代がテーマの物語は「ベルサイユのばら」ベースで
脳内補完完璧、世話役なのか監視役なのか、ロザリーが牢囚と
なったマリー・アントワネットと牢の中で会話する、それも
知っていて、そこから始まる、ミュージカル座公演「ロザリー」、
何一つ意外性がないという観劇になってしまいました。

舞台化されたものとしては、すでに宝塚歌劇団「ベルサイユの
ばら」がありますから、劇中で当時の市民の憎しみの象徴である
バスティーユが、武器をとった市民に落とされるシーンで
“ラ・マルセイエーズ”のフレーズが流れると、オスカルが撃たれる
シーンが脳内で再現されてしまう訳で。

「ロザリー」のロザリーは、階級社会で踏みにじられる下層の
市民側の王道側としての象徴的な立ち位置なのですが、「ベル
サイユのばら」のロザリーの印象が強すぎてなのか、どうもピンと
こず。

マリー・アントワネットは、処刑を目前にした30代女性からの一変、
その子供時代、楽に流れがちな普通の子供らしさが新鮮でした。
ただ、フランス革命の前後においては、善悪でいったら悪の立ち位置
なのは(観客は)知ってるはず、の前提なのか、なぜ、市民から
憎まれるようになるのか、そこにいたる過程が、脳内補完をしないと
よく分からず。

ロザリーとマリー・アントワネットが、つかの間、互いの過去を
話しあって、何か心が通じ合ってエンディングへ、なのですが、
どこに通じ合う要素があったのか、突然ロザリーが、王妃様は
無罪、逃げて下さい、みたいな事を言い出して、観ていた自分は
ポカーン…
なぜそうなる…
宗教観みたいなものなのかのぉ。

例えばマリー・アントワネットを殺そうとしたけど殺せなかった、
みたいなほうがまだしっくりくる。
いや、それも違うか。
尊厳、何それ食べられるの?的な過酷な人生だけど、それでも
虫も殺せない、といった設定ならまだしも、ロザリーさん、
あんた、バスティーユで兵隊さん、銃で撃ってましたがな。

人が決める罪ではなく、神の裁きの意味での無罪?
しかしそれを言ったロザリーは、自ら死を選択した、それこそ
天の国には行けない禁忌をやらかしておるから、どの口が神を
語るのかと。

全体的に曲も歌も振り付けも演出も素敵、でも、おちが腑に落ち
なかったのと、「ベルサイユのばら」を知っていると雑念が邪魔を
して入り込めないのとが残念でした。

むしろ、劇中、下層の市民の中の悪的な、いわゆる「王妃の
首飾り事件」の首謀者ジャンヌと、劇中では共謀者の宝石商の
スピンオフを見たくなりました。
ないですが。
ロザリーもマリー・アントワネットも最後のほうは神様神様
言っていて、ポカーンだった部分があったのと比べてリアルな二人、
魅力的でした。

カーテンコールの時に、いわゆる“輪っかのドレス”の衣装の
役者さんが、宝塚歌劇の娘役さんのような、膝を折るお辞儀で、
ちょっとツボ、あの時代物の女性の衣装は華やかで素敵ですな。
髪型はぶっ飛んでますが。

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今泣いておく [独り言]

移動中に住宅街の中を通ったら、消防署ご協力と思われる防災訓練を広場でやっていまして、いつもならその広場を突っ切るのですが、仕方なく、広場にそうかたちの道に迂回しつつ、なんとなく訓練の様子を見ていたら。

スモークテント、中が煙で一杯の、火事の時の模擬環境になっている奴、あれが設置されていました。

記事「簡単に出来る一つの防災訓練」で自分が体験したのは、中に壁を模したものがあったりしましたが、その広場のは、入り口から3、4メートルぐらい直進すると出口のもの。

丁度、小学生の中学年ぐらいの子がトライするところで、テントの入り口前で待っていて、しかし消防署のかたがテントの入り口をはぐって、「姿勢を低くしたほうがー」「真っ直ぐ進んでねー」みたいに促した時点で、その子は大泣き。

あー…
あれは泣いても全く不思議じゃない。
想像していたどころじゃなく見えなくて怖いもんなー…

その子が泣き出した時点で、出口側の消防署のかたが、出口を覆っているテントをはぐって、入り口側とのお二方の、頑張れ、真っ直ぐ進めの励ましで、その子は泣きながらも煙の中を突っ切ったらしい、泣き声と、消防署のかたの、よく頑張ったなーの声を耳にしながら、自分はその場から遠ざかっていきました。

あの体験があの子の、万が一の時の力になるのか、トラウマになるのかはわかりません。
ただ、泣くなんて弱虫、みたいな文脈で語る奴がいたら、断固闘ってやる!

下のほうが煙が薄いから姿勢を低くして、なんて知識が吹っ飛ぶあの怖さは、ある程度の年齢のかたは、体験する機会があったら体験しておく事を強くおすすめする次第です。

そして体験者の状態に臨機応変に対応される消防署のかたがたには敬意を表します。
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新たなる伝説、またはワニの国の罠にはまれ! [独り言]

演出家、という方々が、舞台の何をどこまで関与されるのか、よくわらかないのですが。

木村信司氏演出作品といえば、その昔、宝塚歌劇で「王家に捧ぐ歌」という演目がありまして、自分が見たのは映像です。(最近、再演があったはず)

“スゴツヨ”ソングと言って通じるか不明ですが、しごく王道な劇でありながら、ところどころ、目が点になる意外性が盛り込まれている、とでも言いましょうか、いろいろな意味で、不意うちを受ける。
それが木村信司氏演出のイメージ。

その木村信司氏が脚本・演出されたという、音楽劇「コインロッカー・ベイビーズ」を観に行きました。
(以下、赤坂ACTシアター公演観劇・2016年6月11日現在上演中につきネタばれ注意)


村上龍氏の同名の著者が原作で、原作を知っているかたによると、はしょられたところもあり、詰め込んだ感はあるが、原作通り、との事。
なのでストーリーは割愛します。
タイトルで出落ち感もありますし。

ところで音楽劇って何?、ミュージカルではない?
と、?を抱えて観に行った結果、何が違ったかというと、うーむ、演者が歌うけど、踊りださないあたり…?

男性の登場人物が、ほぼ全員、悪い意味でメンタルがおかしいので、心が弱っているかたは、ご覧にならないほうがいいかもです。
つまり、そうである人物を演じる役者さんがたが、それだけすごいという事で。

休憩時間除いてほぼ2時間、中だるみする事なく、演じ、歌い、踊る、役者さんがたのパワーが、本当にすごいです。

伴奏はオーケストラではなく、バンドというのかな、舞台上の一角で、舞台のモニターを見ながら生演奏されていて、音楽も劇の一部という事なのでしょうか、常に目に入ってくるのが新鮮な感じでした。

そしてこの劇で衝撃だったのは、「ワニの国」(パンフレットによる)というポップな曲のシーン。

若い女性設定の登場人物“アネモネ”(という役名)が歌うのですが、この舞台の独特な衣装の、ダンサー(という役名の役者さん)達が登場して、いわゆる“オタ芸”、あのテイストの振り付けで踊る。

無茶苦茶かっこいいダンスシーンなのですが、“オタ芸”なのでアネモネコールもあって、しかし、それもはまっていて、もうなにがなにやら。
(2016年6月11日現在、公式の特設サイト http://www.parco-play.com/web/play/clb2016/ のステージフォトからそのシーンの写真をご覧になれます)

観ている側も気をぬく機会がない劇中、一番楽しいシーンかもしれません。
しかも終演後の劇中曲のメドレーが、耳に残りやすいこの曲で終ったので、頭の中で、アネモネコールを再生しつつヘビロテしてしまうという…
気がつくと、あのシーンだけでも、映像化されないものかと思っている自分がいる…
なにこの妙な中毒性…

ただ、あくまでも、劇の流れの中で、このシーンが入ってきた事が、目が点になる所以なので、心は弱っていなくて、観に行こうか迷っていらっしゃるなら、2016年6月11日時点で、チケットも販売中なので、観に行かれる事をおすすめします。
そして脳内ヘビロテを体感して下さい。

役者さんが通路を通る演出が、いくつかあるので、場所によりますが、間近に役者さんがいてびっくり、という、楽しみ?もあります。
なお、アダルトな表現がありますのでご注意下さい。

“スゴツヨ”を見た時、生で見たかった、と思ったものですが、今なら“ワニの国”を生で見られます。
木村信司氏、恐るべし。

公演情報(2016年6月11日時点)
 赤坂ACTシアター 〜6月19日
 福岡市民会館 6月24日、25日
 広島文化学園HBGホール 6月29日
 オリックス劇場 7月2日、3日

(敬称略)
原作
村上 龍
脚本・演出
木村信司
音楽
長谷川雅大
出演
橋本良亮 河合郁人
昆夏美 シルビア・グラブ 真田佑馬 芋洗坂係長 ROLLY
大西多摩恵 岡田あがさ/梅澤裕介 塩野拓矢 杉山有大
加藤貴彦 藤岡義樹 吉川恭子 今野晶乃 小林風花 中西彩加

公演は終了しました(2016.7.4)


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オリジナルミュージカル「青い鳥」を観に行った [独り言]

※原作内容も含めネタバレ注意

メーテルリンク原作「青い鳥」。
チルチル、ミチル、という人名は、大抵のかたが、聞いた事があるのではないでしょうか。
会社名のほうじゃなく。

チルチル、ミチルの兄妹が、理由は忘れましたが、それを手に入れると幸せになれるという、青い鳥を探しに行く、という童話。

原作読んだんですよ原作。
勿論日本語訳版ですが。
子供の時に読んだ(つもりでいた)本の記憶のあてにならない事ったら。

メルヘンでも物語でもなかった。
続編があるとは知らなかった。
しかし続編があっても不思議じゃない内容だった。

一つの話としては、なんじゃこりゃ?、な読後感、(鳥を)あげない→旅をする→ただであげる、で、終わっていたら、子供の成長物語的な、腑に落ちる感があったのかもしれませんが。
それとも、9歳ぐらいの子供が(といっても100年以上前の9歳は今のそれとは違うと思いますが)、他力本願を覚えた!、という、綺麗事抜きの成長物語?
ハッピーエンドとみせかけて、どんでん返し、そこからさらに、ひとくさりあるつもりでいたら、この続きは7年後、というオチ?
…まあ、個人の感想は、おいといて。

理想としては、おぼろげな記憶のまま、劇を観に行って、原作を読んでから、もう一度観に行く。
きっとこれが正解。
劇を観る前に原作を読んでしまった、あの時の自分をとめたい。
が、現実問題、何度も遠くの劇場まで行くのは無理だし、省略されていた場面もあったから、読んでいってよかったのか?

オリジナルミュージカル、と銘うたれた通り、ミュージカルなので、劇中、歌がところどころに入りますが、歌詞も聞き取りやすく、役者さんがたの歌声、文句なく素敵でした。
それに、鍛えた身体のもつ表現力といったら!
立っているだけ、座っているだけで、役者さん個人じゃない、ヒトですらなくなる場合もある、あの感じ。
そういえば、バレエ的な振り付けがありましたが、身体の重さを感じさせないバレエ特有の動き(上手くいえませんが)、本職のバレリーナさんが特出しているのかと思いました。(しかし靴はトウシューズではなかったからご出演のどなたかでしょう)

びっくりしたのは、ストーリーが、原作をふまえていた事。
原作の記述の具現化は、なるほど、こうきたか、という感じで、衣装や映像効果、役者さんがたの表現を堪能しました。
原作でいうところの「夜の宮殿」と「森の中」のシーンが、特に、自分のお気に入り。

役名がわからないので、原作での名前も引用しますが、ナイフとフォークだったか、スプーンとフォークだったか、その精たち(原作には出てこない)の一人が、某蒼き鋼のアルペジオの刑部博士みたいだった(見た目の雰囲気が)、とか、やたら長身の役者さん演じる「時」が、迫力満点、原作のまんまの容赦ない頑固じいさんだった(老人ではなかったですが)、とか、いろいろ、自分のツボポイントがありましたが。

やはり見どころは、チルチルとミチルの飼い犬と飼い猫、特に「猫」でしょう。
この「猫」、原作でも、何者?、と、読みながら、?が頭の中をとびかっていたのですが、してやったりの悪い笑いとか、前方にいない時の演技に注目です。
動きも猫感満載。

「猫」を見ていたら、なにげに「犬」も、「猫」とやりあったり、ちらちら、あれこれしていて、こちらも本筋から離れた時の演技が見逃せません。
「猫」も見たい、「犬」も見たい、話も追いたい、と、くれば、これはもう、複数回、観に行くしかありませんね。
行けなかったのが無念ですが。

という風に、舞台は面白かったのですが、いかんせん、ストーリーが原作をふまえていて、自分は、その原作が、なんじゃこりゃ?だったので、幕が降りた時は、なんとなく消化不良な感じでした。
もし、もう一度、観に行かなくてはならなくなっていたら、喜んで行っていましたが。

残念だったのは、空腹の兄妹に「パン」が我が身を切り与えるところ、劇で、どうやるのか楽しみにしていたのですが、チルチル、ミチルに渡されたのは見えないパンでした…

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出られない! [独り言]

朝、家から出ようとしたら、玄関ドアが開かない!
片側蝶番のドア、全力で肩で押しても、開かない。

住居修繕の一貫で、業者さんが入っての、ペンキの塗りなおしがあったんですよ。
金属製の玄関扉と、その周辺の塗装が終わったのが朝9時半、乾くのを待って、当然の事ながら、そのまま開けっ放し。

ドア全面と、ドア枠にペンキを塗ったので、すぐに閉めると、ペンキがくっついて、ドアが開かなくなる事があるから、3、4時間は開けておいて下さい、との事、それはその通りです。

日も落ちる頃、念を入れて7時間は経過したでしょうか、布で軽く触ってみて、ペンキがつかない事を確認して、ドアを閉めて施錠。
防犯的な意味で一安心です。

そして、その翌朝の事でした。

格闘する事しばし。

バリバリって言うんですよ。
金属製のドアが、押し開ける時にバリバリって。
マジックテープの財布か!?

アホの子の自分は、ペンキがまだ乾いていないのに閉めてしまったのかと、さらに1日、ドアを開けっ放しにして。
その日は風が強く、大層、寒うございました…

甲斐もなく、次の日もバリバリ。
外側に出て、玄関扉を閉めた状態から、こちらは引き開けるのですが、象を呼んてきてひっぱってもらいたいぐらい、びくともしない。
ようやく開く時は、バリバリと音が。
なぜだ!?

2日間、開けっ放しにして、さすがにこれはおかしいだろうと調べてみました。

結果、以下のサイト情報に助けられました。

 塗装の不思議な現象

ありがとう!、ありがとう!
お礼を言いたくて、これを書きました。

自分の場合、ペンキ塗装後、乾くまで待って、にもかかわらず、翌朝、ドアがすぐに開かなかった時点で、業者さんに連絡するべきでした。
塗装って、化学ですね。

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